卵巣のう腫とは

卵巣にできる良性腫瘍の中で一番多いのが卵巣のう腫です。

卵巣のう腫について理解する前に、まず、卵巣について知っておきましょう。

卵巣は、子宮の両側に1つずつあり、成人した女性ではクルミほどの大きさがあります。

女性は、卵巣の中に、卵子の元となる数百万もの原始卵胞という細胞をもって生まれてきます。
思春期になるとこの原始卵胞が成熟し、その中で育った卵子が毎月一つずつ卵巣の外に排出されます。
そして、卵子は卵管采で受け止められ、卵管のなかに入って精子と出会い、受精すれば子宮に運ばれ、妊娠が成立するのです。

卵巣には、このように、胎児のもととなる卵子を育てる役割の他、妊娠に備えて子宮をコントロールする女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)を卵胞から分泌する役割をもっています。

卵巣は、腹部の奥にあり、病気になっても自覚症状が現われにくいことから「沈黙の臓器」といわれています。

それでは本題に入ります。

卵巣にできる腫瘍には良性のものと悪性があります。
卵巣の場合は、悪性腫瘍が卵巣がんを指します。ですが、実際には卵巣にできる腫瘍の9割以上が良性腫瘍です。そして、良性腫瘍の中で一番多いのが、卵巣のう腫です。

卵巣にできる腫瘍には、硬いものと柔らかいものがあります。
触って硬ければ、“充実性腫瘍”と呼ばれます。充実性腫瘍の多くは悪性腫瘍、つまりがんですが、中には良性のものもあります。これらとは別に、触ってやわらかいもの全般を“卵巣のう腫”と呼ぶのです。

では、卵巣のう腫にはどんな種類があるのでしょうか?

卵巣のう腫は、タイプによって4種類に分けられます。

1.漿液性のう腫

卵巣の表面を覆う上皮から発生し、漿液というさらさらした液体が卵巣の中に溜まってしまったものです。
年齢に関係なく、卵巣のう腫の中で最も頻度が高いといわれています。

2.粘液性のう腫

ゼラチンのようにねばねばした液体が卵巣の中に溜まってしまうもので、閉経後の女性に多いといわれています。

3.皮様性のう腫

半ば成長した人間の元が卵巣に溜まり、ドロドロとした腫瘍になってしまったものをいいます。
この中には毛髪や歯などが含まれており、生まれなかった赤ちゃんが出てきたのではと心配する方もいますが、そうではありません。卵巣は人間の元を作る臓器で、髪の毛や皮膚を作る細胞が勝手に増殖してしまった結果、できたのう種です。20〜30代の女性に多い疾患だとされています。

4.チョコレート嚢胞

子宮内膜症が原因でできるのう種で、子宮内膜の細胞や血液が変色してチョコレートのように見えることで、こう呼ばれています。
子宮内膜症は、子宮の内側を覆う内膜組織がお腹の中で他の部位に飛び、そこで増殖と剥離を繰り返します。
つまり、別の部位で子宮の中と同じように月経が起こるわけです。
それが卵巣の中で起き、出口がない血液や剥離した細胞が卵巣の中に溜まってしまったのが、チョコレート嚢胞です。
ただ、これは卵巣が原因ではないので、卵巣のう腫と区別される場合もあるようです。

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